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細田守監督の最新映画「竜とそばかすの姫」が2021年7月16日(金)に公開予定です!今回は、最新映画公開を目前に控え、細田監督の「バケモノの子」(2018年)を深堀りしたいと思います!
細田監督作品は、「時をかける少女」(2006年)や「サマーウォーズ」(2009年)、「おおかみこどもの雨と雪」(2012年)など、国内外から高い評価を受けている作品が多くあります。ただ、その中で「バケモノの子」については、公開当初から「面白い」という意見と、「つまらない」「気持ち悪い」という意見が細田監督作品の中でも特に多いものとなっていました。
それでは、なぜ「つまらない」という声が出てきてしまったのか、また「バケモノの子」の面白さや見どころについて等、この記事で詳しく紹介したいと思います!
もくじ
バケモノの子がつまらないと言われる理由
本題に入る前に、ここで「バケモノの子」のあらすじを簡単にご紹介します!
人間界「渋谷」とバケモノの世界「渋天街」という、決して交わることのない二つのパラレルワールドを舞台に、人間界「渋谷」で孤独な少年・九太とバケモノ界「渋天街」で孤独なバケモノ・熊徹が偶然の出会いによって物語がスタートします。
九太は強くなるための渋天街の熊徹に弟子入りし修行をし、心も体も鍛えられ見る見る強くなっていきます。
青年となった九太は、ある日渋谷に戻り高校生の楓と出会ったことで、新しい世界や価値観を吸収し、自分自身が生きていく世界に悩み、模索していくこととなります。
そんな時、人間界とバケモノ界を巻き込んだ大事件が勃発します。
九太は、自分には一体何が出来るのだろうかと真剣に考え始めます。
熊徹、九太、楓とそれぞれが最終的にどの様な決断をしていくのでしょうか。
孤独な少年が、時に身勝手なバケモノと出会うことで、成長していく姿が描かれる物語となっています。
以上があらすじです。
「人間界」と「バケモノ界」というファンタジーな物語が細田監督らしい作品ですよね!
それでは、「バケモノの子」が「つまらない」「面白くない」という意見が公開当初からあったのは、どういったところなのでしょうか。ご紹介していきます。
物語の構成に色々と盛り込み過ぎて、結局何が言いたいのかよく分からない。一番多い意見がこれです。
バケモノの子では、様々な観点から物語が進んでいきます。
九太の成長、父親との関係性(母親は事故で亡くなっている)、熊徹との関係性、楓との関係性、と色々な要素が盛り込まれていますが、結局どこが一番の主軸になっているのか分からない、という意見です。
また、作品自体を格闘ものにしたいのか、親子の絆を描きたいのか、学園ものにしたいのか、話の展開が急過ぎるため、話自体がとても軽くなってしまっている印象を持たれる方もいました。
特に、九太が青年となり人間界に戻ってきてからは、突然適当な悪役が出てきて闘わせるという、収拾がつかなくなった作品になっているという声が多くありました。
主要なキャラクターはいるのですが、それ以外の登場人物が非常に多い割に、作品の軸を成していないという意見です。
また、細田監督作品では有名な俳優さんや女優さんが声優を務められることが多いのですが、この登場人物が多くなると当然登場する有名人の方が多くなりますよね。
有名人が声優を務めることで、作品の足りないところをカバーしているのではないか、という意見も見られました。
これは人それぞれ好みの問題もあると思いますが、今作のようなアニメ映画ではハッピーエンドで終わる作品が多いところ、ハッピーエンドではないという点で、鑑賞後モヤモヤしてしまうという意見もありました。
バケモノの子のココが面白い!笑いと感動と涙!見どころを紹介
少し冷ややかな意見も見られる本作ですが、もちろん、「面白い!」「感動した!」という意見もありますので、そういった声もご紹介していきます!
世代や環境を超えて、多角的に楽しむことが出来る。
今作は、様々な話の展開があるため、子供の目線・親の目線、それぞれの環境によって作品に対する感じ方や見え方が全く異なってきます。
そのため、子供が見てもストーリーが分かりやすく、また普段アニメを見ない大人でも気軽に見られる作品という点は、世代を超えて一緒に見る作品として非常に有意義だと思います!
また、細田監督の作品ならではの非常にユーモラスな場面もあるため、くすっと笑えたり、エンターテインメント性が強い作品になっていますよ!
作品の舞台設定やキャラクターが面白い。
人間界とバケモノ界というパラレルワールドで進む物語ですが、この舞台設定や登場人物がとても丁寧に作りこまれ、映像としての美しさや映像から滲み出る暖かさはもちろんですが、豪華な俳優さんや女優さんが声優を務められていることでキャラクターに活力が溢れ、さすが細田監督の作品であると言えますよ!
今作では、特に父子関係の構築や少年(九太)の成長、親に対する思いなどが見どころと言えると思いますが、主人公・九太の成長や熊徹との関係性が環境により変化してしまう状況や九太と実の父親との関係性に、感情移入してしまい涙してしまう方も多いと思います。
特に子育て中の親御さん世代の方々には、とても心に突き刺さる場面や名言が随所に出てきますので、是非ハンカチと一緒に見てくださいね!
まとめ
実は、今回が細田監督の初めての脚本も担当した作品であることはご存知でしたか?
しかし、マイナス評価のほとんどがこの「脚本」に対するものであったということも事実です。
細田監督作品は、映画公開前から非常に期待値が高いことから、作品の隅々の細かい所まで見ている方も多く、こういった批判や酷評は監督への期待の現れであると思いますので、気になっているけれどマイナス評価も気になってなかなか見れずにいるという方にも、是非ご自身の目で見ていただきたい作品になっています!
また、今作は2022年4月から劇団四季によるオリジナルミュージカルとして上演されることが決定しています!
名だたるミュージカルを上演されてきた劇団四季が、かつてないスケールで挑まれるということもあり、大注目の作品になっています!
これから夏休みも始まり、お子さんとの時間が増える家庭も多いと思います。
そんな時にご家族で一緒に今作を見て過ごすのも、夏の思い出の一ページにおすすめです♪